vol.6

 

KITCHEN and BAR ハハハ 浅草

 

台東区浅草 

 

 

みんなが集まってハハハ(笑顔)が絶えない空間を!

 

今回は浅草、観音裏へ。観音裏に行ったことはありますか?
浅草寺の裏手にあるのですが、東京屈指の浅草花柳界が存在する場所です。
見番(芸者屋の取締をする事務所)を中心に老舗料亭や老舗飲食店が点在し、新店舗も続々と開店。
美味しい飲食店、有名店が多く、ひっそりこっそり賑わっております。

その観音裏で深夜まで、笑い声の絶えないお店
「KITCHEN and BAR ハハハ 浅草」にお邪魔してきました。

ハキハキした喋り方の謙多郎さん。
いつも元気が溢れてます。

――かしこまったインタビューじゃないんで、いつも通り、気楽にお話しましょう(笑)。

謙多郎
あ、はい!よろしくお願いします!

――ハハハは何年目でしたっけ?

謙多郎
お店は、屋号を上げてから6年目ですかね。観音裏に来てからは2年ですね。

――浅草2丁目に店があったときは、バーでしたよね。観音裏に移動してからイメージが変わりましたね。子供と一緒にご飯食べに来たりするのにも、ちょうどいいお店というか。家族でも行きやすいお店ですよね。

謙多郎
観音裏でハハハをオープンすることになったとき、前の店長のヤッさんと話をよくしたんですよ。センベロまでいかなくても、観音裏で安くて飲める「こじゃれた居酒屋」みたいなのやりたいねって。

――こじゃれた居酒屋(笑)。確かにそんな感じかも。

謙多郎
はい。以前のハハハよりも広くなって、キッチンも広くて設備も充実、照明も明るくなったので、みんながワイワイできる元気な居酒屋をやろうと。メガジョッキもたくさん飲めるので人気ですね。これを目当てに来るお客様も多いです。

――俺の大好物(笑)。お得だよね。1リットルくらいあるでしょ。

謙多郎
これ一杯で帰る人もいますけど、それでいいんですよね。とにかく来てもらえれば嬉しいですからね。客単価を上げるより、来店数を上げたいなと考えてるところもあるので。来やすさ、気軽さで入ってもらえたらいいかなって思います。観音裏は、ちょっと高いイメージというか、スナックが多いから、ダークなイメージだったんですけど、来てみたらそんなことなかったですね(笑)。

――ダーク(笑)!知らない人からすれば、よくわからない場所だもんね。知る人ぞ知る、スナックや小料理店、有名店、老舗があちこちにあるけどね。ところで、どうしてハハハで働くことになったの?

謙多郎
ヤッさんに声をかけられたのがきっかけです。ヤッさんは浅草ジンタっていうバンドで音楽をやっていて、音楽の繋がりで仲良くしてもらっていて。当時は僕もバンドマンを目指していて、いろんなバイトやりながら生活していたんですけど、最初は「週に1回でいいから働きに来なよ!」と誘ってもらっていたんです。

「ハ」「ハ」「ハ」という字を表しています(笑)。

――きっかけはヤッさん。そのヤッさんから「ウチで働かない?」って話があったのね。

謙多郎
大好きなバンドの、お世話になっていた先輩に声をかけてもらえたというのもありますし、大好きなブランドの「ローリングクレイドルがプロデュースしてる店」だと言う事も大きかったです。当時は杉並に住んでいましたが、浅草にはずっと興味もあったので「週1回、浅草に行けるならいい機会だなー」と、軽い感じで働くことも承けさせてもらいました(笑)。「今後につながる面白い人脈とか作れそうなバイトだなー」とか、期待しながら始めた部分もありますけど(笑)。

――ローリングクレイドル(以下、ロリクレ)は若者に人気のファッションブランドなんだよね。ロリクレとの出会いエピソードを教えてよ。

謙多郎
昔から好きだったブランドで、中学時代にみんなでハマっていた音楽やファッションのジャンルがあって、ロリクレは20歳過ぎて出会ったんですけど、音楽シーンで輝いてるブランドで、色々リンクする部分があったんですよね。その後、ロリクレの皆さんを紹介してもらったら「本当カッコイイ事やってる人達だなー」と思って。お店に遊びに行くと仲良くしてもらえるようになって、「この人達が作ってる!」って尚更、格好良く思えてきて、大好きなブランドになってましたね。作っている人も服もカッコイイんですよね。

――ファッションブランドのロリクレが、どういう経緯で飲食店をやることになったの?

謙多郎
ロリクレが最初にやったお店の場所だったんですよ。なので、ショップを渋谷に移して事務所が蔵前に移動したんですけど、最初にやったお店から離れることはめっちゃ寂しいし、「せっかく物件があるんだから、何かやろう!」ということで、仲の良かった後輩のヤッさんにロリクレの代表の福島さんが声をかけたのがきっかけですね。「浅草のみんなで、楽しく集まれる場所を作ろうよ!」っていうのがあったんですよね。

――そのヤッさんが卒業して謙多郎さんが店長になったけど、福島さんには何か言われた?

謙多郎
ヤッさんが辞めることになったときに、福島さんに「お前、どうする?」って聞かれて、「僕はやります」って言ったんですね。「今までのハハハを引き継ぎながら、僕がやりたいように、思うがままやります」と言いました。福島さんに「それでいいよ」って言ってもらって、そのままトトンッと話がまとまりましたね。

――謙多郎さんが店長になってから、福島県の色が出てきたよね。「いかにんじん」は今まで食べたことなかったけど美味しいね。これは郷土料理なんでしょ?

謙多郎
はい。会津の郷土料理です。僕、会津出身なんです。日本酒も、地元の友達が実家に帰って蔵を継いでやってるのを「応援したいな」って思って置いてます。地元の友達の野菜を使わせてもらったり、役場の方々にお世話になったり、本当にありがたいです。最近は会津、福島の料理をもっと出したくて、喜多方ラーメンを目指しながら、「けんちゃんラーメン」作ってます(笑)。次はソースカツ丼もいいなって思ってますね。茨城の友達で、地元に帰って酒屋を頑張ってる友達がいて、オススメの茨城の酒とかも置かせてもらってます。

――浅草で働き、浅草にも住むようになって、浅草の印象は住む前と変わった?

謙多郎
浅草の住む前の印象は、観光地で下町風情もあって興味はありましたが、田舎者なので人混みとか騒がしいとこは「嫌だな~」と思ってました(笑)。治安はどうなのかとか、面倒くさい人も多そうだなとも思ってましたが、住んでみたら意外とそう言った不安要素は少なくて、交通の便もいいし生活に必要な買い物とか便利だし、今のところ快適です。たまに「マジか…」と思う事とか人もいますけどね(笑)。

――浅草は個性的な人、多いからね(笑)。

謙多郎
本当に「酒飲むな~」ってくらい酒が強い人は多いし、「明日の仕事は大丈夫ですか?」って心配になるときもあるくらい「タフだなー!」って思う事もあります(笑)。でも本当に人と人の繋がりの強さは感じますね。みんなで仲良くみんなで楽しく、パワーとコミュニティーが凄いなと感心してます。

「美味しい!」と食べ続け、全て完食してました。

――では、これからのハハハをどんな店にしていきたいか教えてください!

謙多郎
酒と料理を楽しんでもらうのはもちろんですが、とにかく仲間が集まってみんなで楽しめる場所にしたいですね。みんなに支えられてみんながあってこその店ですし、みんなと一緒に僕らも楽しませてもらえたらなと思ってます!

 

「故郷の会津でできたら最高だな」という思いはあります

 

――スタッフみんなフレンドリーで、常連さんも明るい人が多くて、みんな仲良くなれる店だよね。

謙多郎
本当に人に恵まれてるなと感謝してます。常連さんも楽しくていい人ばかりだし、スタッフもみんな思いやりのある最高の人ばかりで、助けてもらってます。甘えてばかりなので、僕も、もう少し頑張ります。初めましての人も気づいたら仲良くなってたり、話し聞いてたら「そこと繋がってるんだー!」とか「あの人と友達なんだー!」とか言うのも多くて、人と人の縁というか繋がりって面白いですね。

――浅草に住んでる人や働いてる人は観音裏で飲むもんね。

謙多郎
沢山の出会いに恵まれてますし、沢山の人に支えられてホントに感謝してます。みんながハハハと沢山笑って、楽しんでもらえる場所を広げていきたいですね。

――そういえば、お店は八王子にもあるんでしょ?

謙多郎
八王子にもあります。ハハハ八王子店も来年は5周年、浅草は来年の5月で7年ですし、次の面白い事も考えながらやっていきたいですね。夢は、東京から地方に向けてハハハを広げていきたいと言いましたが、東京が中心でなくてもいいと思っていて。地方から東京にハハハを発信できたら尚良いと思っています!

――それはどういうこと?

謙多郎
例えばですけど、地方にハハハを開いて、東京から飲みに行きたくなるような魅力を地方から発信していくとか。ハハハの店舗を増やす事ができたら、地方にハハハ農園みたいなの作って、各店舗に野菜を届ける役割を、僕が担ってもいいかなとかも思っています(笑)。

――農園!なんか凄いなぁ。先のこともちゃんと考えているんだね。

謙多郎
簡単な事ではないですけど、それが「故郷の会津でできたら最高だな」という思いはあります。生まれ育った大事な場所ですし、大好きな人もたくさんいる場所なので、田舎で楽しい事やって、田舎から元気にしていきたいなという思いはあります!

――故郷への恩返しと、地方活性化も担う思いがあるのね。

謙多郎
でもそれは先の話しで、今は沢山の支えてくれている、みんなのおかげで浅草にいることができているので、先ずは浅草からみんなに沢山のハハハ(楽しい事)を送って、恩返ししていけたらなと思っています!

――こうやって営業前にインタビューさせてもらってから気づいたんだけど、とても真面目な好青年なんだね。いつもメガジョッキ飲んで楽しくなっちゃうから、そういうところに気が付かなかったよ(笑)!

謙多郎
いえいえ、一生懸命に真面目ぶってみただけです(笑)。

謙多郎さんが着ているオリジナルTシャツはハハハで購入可能。すぐ売り切れるので要確認です。新デザインも続々入荷!


KITCHEN and BAR ハハハ 浅草

 

住所:東京都台東区浅草3-18-9
電話番号:03-5808-9753

 

ローリングクレイドルのHPはこちら

 

KITCHEN and BAR ハハハ 浅草

 

住所:東京都台東区浅草3-18-9
電話番号:03-5808-9753

 

ローリングクレイドルのHPはこちら

 

語り手:小林謙多郎(KITCHEN & BAR ハハハ浅草)
聞き手:岩間 健一(浅草不動産株式会社)
書き手:木村 淳子(浅草不動産株式会社)

取材日:2018.09.10